導入事例

アパレル業界で活用が始まったAIサービス

AI Start Lab 編集部 2021.1.12
余剰在庫の増加や値引き販売の常態化など、アパレル業界を取り巻く環境は厳しさを増している。そこで、商品企画などでAIの解析技術を活用するアパレル企業も登場してきている。そこで今回は、アパレル業界におけるAIを活用したサービスをご紹介していく。

ファッションに特化したAI「#CBKscnnr」


アパレルの専門知識や300人以上のモデルセンスなどを人力でデータ化したファッションに特化したニューロープが提供している「#CBKscnnr」。ファッションスナップの画像解析から商品のキーワード化、類似商品のリコメンド、コーディネート提案、画像検索、トレンド分析などを行うことができるサービスだ。商品登録やサイト運営、データ分析などの作業をAIで効率化することが可能になる。人力では時間がかかる画像解析をAIにより自動化できる。

ファッションに特化した画像認識技術がその背後にある。シルエットやカラー、柄、素材など細かな画像からの分析が可能。日々精度を向上させているため、新しいファッションキーワードにも対応している。商品登録や売り上げ分析、自社以外のトレンド情報の活用といった、ファッション業界における課題を解決してくれる。

画像AIエンジンを用いた世界初のファッショントレンド解析サービス「AI MD」



ライフスタイルなどの多様化が進むにつれて、トレンド予測が難しくなったことで、売れ残り商品の廃棄や余剰在庫の増加が問題となっている。そこで注目されているのが、ニューラルポケットが展開するファッショントレンド解析サービス「AI MD」だ。MD(マーチャンダイザー)とは商品の開発から販売戦略までを一貫して行う仕事のことを指す。

このサービスでは、SNSや世界中のショッピングサイト、ファッションメディア、写真などから24時間自動収集した膨大な情報を、AIを使って解析することでファッショントレンド予測を提供している。アパレル企業やアパレルODMがこの「AI MD」を活用して企画した商品は全国2,200店舗以上で販売されており、多くの企業で定価での販売率が10%以上改善するという成果が上がっているという。

この「AI MD」をいち早く実務で取り入れている企業のひとつが、三陽商会だ。同社はニューラルポケットと業務提携し、AI活用の推進による売り上げ・粗利の最大化および在庫の適正化を図っている。また、オフラインの流入導線、滞在時間、といった購買以前の動きを視覚化し、最適な顧客体験を提供するABEJAとの業務提携も発表している。

AIを活用した古着商品の値付け


ZOZOUSEDでは、2019年1月からAIを活用した古着における値付けの本格導入を開始している。同社における古着の買い取り方法に、ZOZOTOWNで過去に購入した商品を下取りに出すと、新しい商品を割引価格で購入できる「買い替え割」というサービスがある。この買い替え割では、AIが古着の販売価格を予測し、それをもとに下取り価格を設定。ブランドの人気度や過去の販売価格などを学習することで、最適な価格を導き出している。

これまで古着の値付けはJANコード(バーコード)がないといった理由などから、買取側の経験や勘に頼らなければならなかった。AIによる値付けを導入したことで、価格の的中率(AIの値付けで実際に商品が売れた確率)は導入前の1.5倍にまで向上。平均買取単価に関しては200〜300円上がるなど、精度の高い販売価格を予想することが可能になった。

未来の分析がアパレル業界の明日につながる


以上、アパレル業界におけるAIサービスをご紹介した。ファッションのトレンドという不確かな未来をどう捉えるか、そこにAIをどう活用していくか。厳しい状況は続くが、やり方次第ではまだまだ巻き返す可能性を秘めているとも言えるだろう。業界の今後の動向にもぜひ注目したい。
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AI Start Lab 編集部

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