AI入門

第3次AIブームとは?AIの歴史を振り返る

AI Start Lab 編集部 2020.10.1
近年、AI(人工知能)の発達が目覚ましく、様々な分野で未来が大きく変化するといわれている。

現在のAIブームは、「第3次AIブーム」と呼ばれるものである。ブームを底上げしているのがディープラーニングである。

これまでのAIの歴史を振り返りながら、第3次AIブームについて解説していく。

第1次AIブーム


AI(人工知能)とは「artificial intelligence」の頭文字をとった略称。1956年のダートマス会議によって世界で初めて使われた言葉であった。

現代に至るまでブームと衰退を繰り返してきたが、第1次ブームは1950年代後半から1960年代に訪れた。

当時は、コンピュータを活用して推論や探索をすることによって、ある特定の解を導き出すことができるようになった。

これは画期的ではあったが、AIが人間の問題を直接的に解決するわけではないので、ブームは下火となっていった。

第2次AIブーム



1980年代になると、パーソナルコンピュータの登場によって知識工学が重視されるようになると、第2次AIブームが到来した。

このとき注目されたAIは「エキスパートシステム」。

エキスパートシステムとは「もし~ならば……である」という条件のもとで、人間が推論する可能性のある知識をコンピュータに記録させていくことによって作られたAIである。

このAIは人間のように自ら考えはしないけれど、知識を投入すればするほどAIはより多くの情報の中から適切な答えを導き出せるので、専門的な内容にも対応できることがメリット。

ところが、膨大な専門的な知識をすべて人間の手によって入力しなければならないことが困難であった。

さらには、外部からの問い合わせに対して、ルール化されたコンピュータ内の知識をあてはめたとしても矛盾する場合があり、問題解決に至らないこともあったのである。

このような問題が生じることがあったため、第2次AIブームも終わりを告げた。

第3次AIブームの到来


さて、1990年代になると、コンピュータの性能が爆発的に向上し、情報量が一気に増加した。よく情報の世界で言われる「ムーアの法則」にあてはめるとわかりやすいが、1年半ごとに情報量は2倍になっていった。

実際、1990年代にはインターネットや2000年代のスマホの普及により、ビッグデータ時代の到来を受けて第3次AIブームがきた。

とくに、膨大なビッグデータの中から必要な情報を選び学習する「機械学習(Machine Learning)」が注目されるようになった。機械そのものに学習をさせるのである。

機械学習の仕組みを具体的に説明しよう。コンピュータに記憶させたデータに関して、アルゴリズムで分析していくのだ。このときに使用されるアルゴリズムには「強化学習」「教師あり学習」「教師なし学習」の3種類が挙げられる。

さらに、2000年代になると、深層学習(Deep Learning:以下ディープラーニング)が注目されるようになった。そのきっかけは2012年に開催された画像認識大会。トロント大学のチームのディープラーニングを利用した「AlexNet」の認識精度が他のチームと比較してよかったからである。

この出来事をきっかけに、ディープラーニングは様々な場面で応用されるようになった。

第3次AIブームを加速させたディープラーニング



ディープラーニングとは、AIの技術のうちの一つを指し、必要十分なデータが用意されていれば、人間の力を借りなくても課題に対して機械が自動的に特徴を選び出す学習のことをいう。

ディープラーニングの仕組みを支えるのが「ニューラルネットワーク」。

機械学習を基本にした仕組みである。つまり、ディープラーニングは広くとらえると、機械学習のなかの一種といえる。

人間の神経細胞(ニューロン)にまねた構造になっており、コンピュータを人間の脳と同じような構造にしてしまえば、人間のような解決ができるのではないかという仮説に基づいている。

ディープラーニングでは学習を階層化して、より複雑な問題にも対応できるようになった。

また、ディープラーニングでできることといえば、画像認識のほかに、音声認識、時系列データからの異常感知や次元削減などが挙げられる。

また、ディープラーニングはそれぞれの分野によってアルゴリズムが異なるので、適切なアルゴリズムを選択することが重要である。

ディープラーニングで作り出される未来


AIの歴史は衰退と進化の繰り返しで創られてきた。AIブームというとまだ新しいことのように思う方も多いかもしれないが、1950年代から始まった歴史である。

今後、AIビジネス市場はますます拡大していくことが予想される。

とくに、ますます複雑かつ難解なデータを処理できるようになったことで、人間の仕事の一部がAIに変わりつつある。

その一方、AIが大量のデータから潜在的な特徴を明確化して、新たな分野が開拓されることも大いに予測される。


総務省|平成28年版 情報通信白書|人工知能(AI)研究の歴史
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc142120.html

画像:Shutterstock
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WRITTEN by

AI Start Lab 編集部

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