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AIの目が製造ラインを加速する!品質向上のカギをにぎる検査・検品サービス4選

AI Start Lab 編集部 2021.3.2
製造工場のライン上では、さまざまな製品が日々製造されている。要望通りの製品をお客様の手元に届けるため、品質を確認する検査・検品は重要な工程だ。

しかし、大量生産される商品を、すべて正確に確認する作業においては、集中力と労力を要するため、すべてを人手で行うには、どうしても効率が悪い。

製造現場ではさまざまな工程でAI技術が導入されているが、今回は検査・検品に着目。ヒューマンエラーの防止だけでなく、品質の向上にも役立てることができるサービスを紹介する。

ローコストなAI外観検査機パッケージ



最初に紹介するのは、細かな部品の製造ラインでの検品ツールだ。スキャンカメラでライン上を流れる製品を撮影し、AIが画像から外観を検査してくれる。

「AI外観検査機ローコストパッケージ」では、外観検査機に加えて、学習データの取得からAI開発までがセットになっている。

評価用AIモデルは、OK品とNG品の画像データを学習用モデルとして取得し、オーダーメイドで作成。汚れや形状のバラつき、電子部品のゴミ付着などを瞬時に判定することができる。また、AIによる解析結果をもとに検品を行えるため、経験の浅い作業員であっても高精度な検品が可能だ。

カメラの照準や撮影時の照明設定、検品の精度などオーダーメイド対応が可能である上に、短期間・低コストで導入できるというハードルの低さから、中小企業等でも利用が広がっている。

正常品の画像データのみで学習する



製品や原材料の中には、目視による検品では効率の悪いものもある。微細な混入物や、原料のわずかな色の差異などだ。そのようなケースでAIを活用すれば、検査の省力化が見込め、目視検査での精度向上につなげることができる。

「InspectAI」は、ラインを流れる原料への異物混入や製品不良などを検知してくれるほか、重点的に点検すべき部品をAIが抽出し、検査員の目視での点検対象を減らすことができる。

また、異常品のデータが不要で、正常品の画像データのみで学習するため、導入の手間が大幅に削減できる点が特長だ。モデルの学習は短時間で済むため、品目や生産スケジュールの変更にも現場だけで対応可能となる。

1つのシステムさえあれば、あらゆる製品の検品工程に発展利用ができる。これは多くの製品を扱う現場にとって、魅力のひとつとなるだろう。

AIを活用した原料検査装置



こちらは、キューピーが自社開発した、原料の品質を判定する装置の事例だ。

ディープラーニングを活用した画像解析による良品選別機能で、カット野菜の形状や原料に混入した物を検知する。

一般的にこのようなサービスでは、不良品の情報を学習させ、NG品を排除する手法が主流となっている。しかし、当サービスでは、良品のパターンを学習させることで、良品以外はNG品となり、品質の向上に役立てることが可能になった。

装置は非常にシンプルな構造なので、洗浄などのメンテナンスが簡単にできることもポイントになっているようだ。装置の改良を進め、他社への提供も検討していくという。

パッケージ型トレーサビリティシステム QI TEC



製品の品質を保証するトレーサビリティ性も、製造現場にとって欠かすことはできない項目だ。

「パッケージ型トレーサビリティシステム QI TEC」はフルパッケージ化された製造管理システム。その中の「工程チェックシステム」は、現場作業員の帽子につけられた個人を判別するカラーコードをAIが自動で画像検知。人の動きも同時に管理することで、作業内容を自動で履歴として残すというものだ。

製品と原料の産地、賞味期限、製造工程履歴、担当作業員の行動履歴、すべてを紐付けて記録するので、作業日と担当者をすぐに辿ることができる。

サービス内容はシンプルだが、商品の品質保証だけでなく、作業後の事務作業など日々の業務負担の軽減に役立つサービスだ。

製造に集中できる作業環境をAIがサポート


製造現場の検品・検査工程には、すでに多くの機器が導入されており、各々に専門的な知識を要するものばかり。こうした現状を踏まえ、AIサービスには、新たな技術習得を要さないことが求められているのではだろうか。

シンプルなサービスは導入ハードルも低い。しかし検査工程で蓄積されたデータは、研究開発に活用するなど、多くの発展性のあるものだ。検査・検品工程のデータが、製造業全体のPDSAサイクルを回すカギとなるかもしれない。


AI外観検査機
https://skydisc.jp/visual_inspection/
InspectAI
https://lp.araya.org/inspectai/
キューピー AIを活用した原料検査装置をグループに展開
https://www.kewpie.com/newsrelease/2019/1152/
パッケージ型トレーサビリティシステム QI TEC
https://www.omron-fe.co.jp/solution/fa/qitec/

サムネイル画像:Shutterstock
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WRITTEN by

AI Start Lab 編集部

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