政策・法律

日本企業の9割以上がDX進まず、コロナ渦でデジタル競争にも明暗。経産省がDXレポートで危機感

AI Start Lab 編集部 2020.12.29
経済産業省は2020年12月28日、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速するため、企業がとるべきアクションと政府の対応策の検討を行い、『DXレポート2(中間取りまとめ)』として中間報告書を公表した。

経産省「DXレポート2(概要)」より

これによると、国内企業が自社のDX推進状況を自己診断した結果、9割以上が未着手や一部での実施にとどまり、DXは想定以上に進んでいないことが明らかになった。

経済産業省では、2018年9月に「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」を公表して以降、DX推進ガイドラインやDX推進指標を公開し、企業のDX推進を支援してきたが、2年が経過した現在もほとんどの企業で取り組みが進んでいない。

調査は独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が国内企業によるDX推進指標の自己診断結果を収集し、2020年10月時点での回答企業約500社におけるDX推進への取組状況を分析したもの。

全体の9割以上の企業がDXにまったく取り組めていない(DX未着手企業)レベルか、散発的な実施に留まっている(DX途上企業)状況であることが明らかになった。レポートでは、自己診断に至っていない企業が背後に数多く存在することを考えると、企業全体におけるDXへの取組は全く不十分なレベルにあると認識せざるを得ないとし、「DX=レガシーシステム刷新」、あるいは、現時点で競争優位性が確保できていればこれ以上のDXは不要、といった認識が存在するのではないかとしている。

 一方、新型コロナウイルスの影響により、企業は事業継続の危機にさらされるなかで、テレワークをはじめとした社内のITインフラや就業に関するルールを迅速かつ柔軟に変更して環境変化に対応できた企業と、対応できなかった企業の差が拡大。企業文化などの変革に踏み込むことができたか否かが、その分かれ目となっており、デジタル競争における勝者と敗者の明暗がさらに明確になっていくことになろう、と述べている。

変化に迅速に適応し続けること、その中ではITシステムのみならず企業文化(固定観
念)を変革することがDXの本質であり、コロナ禍によって人々の固定観念が変化した今こそ企業文化を変革する機会。ビジネスにおける価値創出の中心は急速にデジタルに移行しており、今すぐ企業文化を変革しビジネスを変革できない企業は、デジタル競争の敗者に、と危機感を募らせている。

このレポートはコロナ禍により企業がさらされた環境変化を明らかにし、これを契機として我が国企業のDXを加速していくための課題、及び対策のあり方について議論を行うべく、8月に「デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会」(座長:青山幹雄 南山大学教授)及びワーキンググループを立ち上げ、議論してきたもの。研究会はひきつづき、年度末に向けて引き続き議論を進めていくという。


デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会の中間報告書『DXレポート2(中間取りまとめ)』を取りまとめました (METI/経済産業省)
https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004.html
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WRITTEN by

AI Start Lab 編集部

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