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佐川急便や東大、AIと電力データ活用による不在配送の解消に向けた実証実験の結果を公表

AI Start Lab 編集部 2021.4.15
佐川急便と東京大学大学院 越塚登研究室・田中謙司研究室、横須賀市、物流最適化などでアルゴリズムモジュール開発を行う株式会社JDSC、電力データを活用した技術・サービスのユースケース実証実験や政策提言をおこなうグリッドデータバンク・ラボ 有限責任事業組合(以下、GDBL)、この5者が共同で「AIと電力データを用いた不在配送問題の解消」に向けたフィールド実証実験を実施。

その結果、約20%の不在配送が減少したと2021年3月に発表した。


JDSCはAIを用いた電力データ解析・活用技術を保有しており、東大 越塚登研究室・田中謙司研究室とともに、スマートメーターから得られる電力データを元に、AIが配送ルートを示すシステムを開発。

2018年9月から10月に東大内で行った配送試験では不在配送を9割減少させることに成功していた。そして2019年9月に、同システムを用い佐川急便の持つ配送実績データでシミュレーションをした結果、不在配送の削減および総配送時間の短縮など一定の効果が出ると判明していた。

2020年7月、電力データ活用による不在配送解消の社会実装を見据え、横須賀市とGDBLが参画。5者共同で2020年10月から12月にかけて、横須賀市内でBルート(スマートメーターのデータを家庭用HEMS機器等で直接受信する方式)を用いたフィールド実証を実施。

これは2018年に行われた東大キャンパス内での学術目的の配送実験とは異なり、実際の配送会社、配送手段、実際の受け取り手である市民の協力と参画により行われたことも大きな特徴だ。

ドライバーの経験に頼らない効率化で、不在率を大幅に削減


今回の世界初となるフィールド実証実験は、前述の通り横須賀市の市民の協力を得ており、150もの世帯が参画。実験では電力データを活用した在宅判定アルゴリズムで、在宅予測・判定を行い、配送を実施。またその地域の担当ドライバー、代走ドライバー、新人ドライバーなど、様々なドライバーで配送を行った。その結果、不在率は約20%削減し、ドライバー間での差は見られず、どのようなドライバーでも同様の結果が出せることが確認された。

一方で、総走行距離と稼働時間は、「最短距離ルート」ではなく「不在宅を回避したルート」をとる形になるため、増加傾向にあった。

今後は、2021年内に再度、実証実験を行い、走行距離・稼働時間を同等レベルに抑えた形で不在率の削減を目指すとしている。


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AI Start Lab 編集部

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