ニュース

1枚の画像を登録するだけで、新しい物体を検出する東芝の画像認識AI

AI Start Lab 編集部 2022.6.1

運用しやすいAIで工場やプラントのデータ化とDXを推進


画像から人や物体を検出する画像認識AIは、生産性の改善や自動化・省力化のための解析に基盤的に使われる重要な技術ではあるものの、画像認識AIを用いて物体を新たに検出するためには、大量の画像を準備し学習させる必要があり、その手間が課題となっている。

その課題を解決する方法として、東芝は、たった1枚の画像を登録するだけで手間なく、新しい物体を世界最高精度で検出する画像認識AI「Few-shot物体検出AI」を開発したと発表した。


製造現場や流通現場で取り扱う製品や部品の変更が発生しても、新規物体の画像を1枚登録するだけで即座に検出が可能となっており、新製品や改良品等で扱う製品や部品が定期的に変更になる工場や、常に新規商品への対応が求められる物流現場など頻繁に新しい物体が登場する現場での活用が期待されるという。

新規物体の検出には、通常、AIの再学習を行うが、現場で、大量の画像・映像と正解情報を用意する必要があることに加え、学習の時間が長くかかるため、頻繁に新規物体が登場するような現場での活用は困難だった。一方で、再学習が不要な登録型のAIでは、検出精度が高くならないという課題があった。
「Few-shot物体検出AI」は、画像に映る学習対象以外の任意の物体の形状を自動的に学習する独自の仕組みを導入。事前に学習しておくことで、現場での再学習が不要で、画像を1枚登録するだけで新規物体を検出することができる。
通常AIは対象となる「正解」が付与された物体以外は「背景」として扱い、対象物体が映る領域を物体候補として抽出する深層モデルを学習するが、今回、東芝では付与された「正解」以外の背景として扱っていた物体を含めて自動的に学習する新たな方式を開発。さらにこの方式で事前に学習した深層モデルを用いることで、従来であれば背景と認識していた部分から自動で抽出される物体候補と、登録した新規物体とを比較し、画像から新規物体を検出することが可能になったという。

深層モデルの再学習を必要としない登録型の従来方式の検出精度21.2%と比較して、東芝の方式では検出精度が46.0%へと大幅に向上し、再学習不要な登録型において世界最高精度を達成。今後、さらなる精度の向上を目指していくという。


印刷ページを表示
WRITTEN by

AI Start Lab 編集部

AI・人工知能のビジネス活用についての情報をさまざまな視点からお伝えしていきます。

AIのビジネス活用に関する
最新情報をお届け

会員登録

会員登録していただくと、最新記事やAI関連のイベント情報を受け取れたり、その他会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。