
運用しやすいAIで工場やプラントのデータ化とDXを推進
画像から人や物体を検出する画像認識AIは、生産性の改善や自動化・省力化のための解析に基盤的に使われる重要な技術ではあるものの、画像認識AIを用いて物体を新たに検出するためには、大量の画像を準備し学習させる必要があり、その手間が課題となっている。
その課題を解決する方法として、東芝は、たった1枚の画像を登録するだけで手間なく、新しい物体を世界最高精度で検出する画像認識AI「Few-shot物体検出AI」を開発したと発表した。

製造現場や流通現場で取り扱う製品や部品の変更が発生しても、新規物体の画像を1枚登録するだけで即座に検出が可能となっており、新製品や改良品等で扱う製品や部品が定期的に変更になる工場や、常に新規商品への対応が求められる物流現場など頻繁に新しい物体が登場する現場での活用が期待されるという。
新規物体の検出には、通常、AIの再学習を行うが、現場で、大量の画像・映像と正解情報を用意する必要があることに加え、学習の時間が長くかかるため、頻繁に新規物体が登場するような現場での活用は困難だった。一方で、再学習が不要な登録型のAIでは、検出精度が高くならないという課題があった。


深層モデルの再学習を必要としない登録型の従来方式の検出精度21.2%と比較して、東芝の方式では検出精度が46.0%へと大幅に向上し、再学習不要な登録型において世界最高精度を達成。今後、さらなる精度の向上を目指していくという。
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